ロタウイルス予防接種について(乳児対象)
2020年10月1日からロタウイルスの予防接種が「任意接種」→「定期接種」へと変更になります。
対象は2020年8月1日以降に生まれたお子さんです。
ロタウイルス感染症は、ロタウイルスによって引き起こされる急性胃腸炎で、乳幼児期(0~6歳ころ)にかかりやすい病気です。主な症状としては、水様性下痢、嘔気、嘔吐、発熱、腹痛です。
珍しい病気というわけではなく、5歳までにほぼすべての子供がロタウイルスに感染すると言われています。下痢や嘔吐で脱水症状がひどくなると入院治療が必要になることもあり、5歳までの急性胃腸炎による入院患者のうち、40~50%前後はロタウイルスが原因ではないかとされています。
ロタウイルス予防接種をおこなうと、感染自体を完全に防ぐわけではありませんが、弱毒化ウイルスで免疫を獲得することで、感染による重症化を防げるのではないかと考えられています。今回から定期接種になることで、少しでも乳幼児の重症胃腸炎が減ると良いと思います。
ロタウイルスワクチンにはロタリックス(2回法)とロタテック(3回法)という2種類ありますが、いずれも経口内用液の生ワクチンです。これまでは任意接種で自費(+公費助成)という扱いでしたが、今後は定期接種のために無料での接種となります。
定期接種時期:初回は生後6週~生後14週6日、以降27日以上あけて必要回数接種 (2回法は24週まで、3回法は32週までに終了)
初回接種が生後15週以降になると腸重積という別の病気を起こすリスクがあがると言われていますので、初回を遅れることなくきちんと接種することが重要です。
今後当院でも予防接種スケジュールに組み込んで定期接種をおこなっていきます。
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